複式簿記の発生主義について

複式簿記では、発生主義で記帳するように定められています。
青色申告の特別控除を受ける要件としても「正規の簿記(=複式簿記)の原則よる」と書かれているので、青色申告するなら発生主義でいきましょう。

 

でも、発生主義っていったい何??

 

発生主義とは

売上や費用が発生した時点で記帳する方式が「発生主義」となります。
つまり、実際の入金・出金前に記帳する必要があります。

 

売上と売掛金

発生主義で「売上」を記帳する場合、入金があった日に計上するのではなく、請求書を発行した日付で記帳する必要があります。
あとから代金を受け取る時は、「売掛金」という勘定科目で記帳します。

 

仕訳例

10月末締め、11月末払いの請求書を発行したら

借方 貸方
売掛金100,000 売上 100,000

 

11月末、予定通り入金を確認したら

借方 貸方
普通預金 100,000 売掛金 100,000

 

このように、売上が発生したタイミングと、実際に入金されたタイミング、2回の記帳が必要となります。

 

経費と未払金

後払いとなる経費(1月に使った電気代→2月に引き落とし / クレジットカードで購入した備品→後日引き落とし 等)は、発生したタイミングで「未払金」として処理、実際に支払い・引き落としされたタイミングで、普通預金が減り未払金が相殺されるよう記帳します。
しかし・・・

少額の経費は未払金とせず、実際に支払った金額だけを経費としてOK!

なので、毎月支払う電話代・インターネット接続料などの経費は、未払い処理しないほうがカンタンです。

 

仕訳例

10月1日に備品(5万円)をクレジットカードで購入した

借方 貸方
消耗品費 50,000 未払金 50,000

 

11月末にクレジットカード代金が引き落とされた

借方 貸方
未払金 50,000 普通預金 50,000

※事業用の口座からクレジットカード代金が引き落とされた前提です。
※個人の口座からクレジットカード代金が引き落とされるなら勘定科目は「事業主借」となります。

 

このように、経費が発生したタイミングと、実際に引き落とされたタイミング、2回の記帳が必要となります。

 

 

発生主義のイメージは掴めましたか?
初めての確定申告の方はなかなか理解しづらいかも知れませんが、そういうものだと思っておきましょう(笑)
バシバシ会計ソフトに入力しているうちに慣れてきますよ。

 

具体的な会計ソフトでの処理方法はコチラ
【個人事業主向け:会計ソフトの使い方】